エアコンが臭い!
エアコンを起動したときに、カビ臭いような、生臭いような、酸っぱいような……とにかく不快なにおいがしたことはありませんか?
このにおい、何とかしたいけど、エアコンを使わないわけにはいかない!でも、色々道具が必要だったり、自分では難しいと思われている方も多いのではないでしょうか。
エアコンが臭い状態で使用し続けると、ぜんそくなど体調不良の原因になりかねません。
そこで今回はエアコンがカビ臭い・生臭い原因をはじめ、冷房、暖房の温度設定などによってにおいを除去する対策、裏技をご紹介します!
また、誤った対策でエアコンを壊さないように、エアコンのにおいを消すときの注意点にも触れています。
あまり道具は使わずに身の回りの物で今すぐ実践できるので、エアコンのにおいで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
エアコンから酸っぱい臭いがする原因は?
エアコンのにおいを消すためには、まずは原因から知る必要があります。
早速、エアコンから酸っぱいにおいやカビ臭い・生臭い異臭が生じる原因を見ていきましょう。
エアコンから臭いがする原因1.空気中の汚れ
エアコンは内気循環式といって、室内の空気を吸い込んで冷やしたり温めたりして、部屋に戻します。その時、室内の臭いも一緒に吸い込みます。
具体的には、ホコリや蒸発した汗、料理中の油やアロマの匂い、喫煙者がいればタバコのにおい、ペットがいればペットのにおいや毛も、エアコンは吸い込みます。
さまざまな臭いが混ざり、結果として汗臭い・雑巾臭い異臭を放つようになるのです。
また、ホコリをはじめ皮脂や粉末化した唾液などの汚れは、カビの発生原因でもあります。カビが発生してしまうと、エアコンからカビ臭い・生臭い風が送風されます。
エアコンから臭いがする原因2.熱交換器から発生する水
冷房や除湿で運転すると室内機の熱交換器(フィン)から水が発生し、これも悪臭の原因とされています。
熱交換器から出た水はドレンパンという水受け皿にたまり、ドレンホースを通って外へ排出されます。
しかし、すぐに乾くわけではなく、どうしても水は残ってしまいます。それが熱交換器の汚れを栄養に、カビの原因になるのです。
ちなみに、暖房運転では内部に水は発生しないので、冬場よりも夏場のほうが悪臭が発生しやすいです。
エアコンから臭いがする原因3.フィルターの汚れ
フィルターは、エアコンが空気を吸い込むときに、ホコリなどを吸い込まないようにするためのものです。
しかし、そのフィルター自体が汚れていたら、わざわざ空気を汚して内部に取り込むようなもの。
熱交換器やドレンパンと違ってフィルターは簡単に取り外せるので、においが気になる際は、フィルターを確認してみてください。
エアコンから臭いがする原因4.排水溝の臭いがドレンホースに侵入
エアコンは部屋の空気を吸い込む仕組みなので、基本的に室外の異臭が原因でにおいが発生することはありません。
ただ、ドレンホースから侵入してくるにおいには注意が必要です。ドレンホースは、エアコン内に発生した水滴を室外へ排出するホースです。
そんなドレンホースの先端が排水溝などに入っていると、排水溝のにおいがホースを通って室内に伝わってきます。
他にもドレンホースに虫や水などが詰まっていたりすると、エアコン内の水滴を排出することができず、カビや臭いの原因となってしまいます。
エアコン自体の清掃をしてもにおいがおさまらない場合は、ドレンホースの周辺環境にも目を向けてみてください。
エアコンから酸っぱい臭いがするときの対策は?
エアコンのにおいを発生させるカビを減らすことが、消臭への近道です。
そのためには、カビの栄養となる汚れを掃除することが重要です。では、どのようにエアコンの本体を掃除すればよいのでしょうか?
※機種により方法が異なる場合があります。お手入れは説明書を確認してから行ってください。
エアコンの臭い取り対策1.エアコンのフィルターを掃除する
まず、カビの栄養源が潜むフィルターの掃除を実施します。
フィルターの掃除には注意点があるので、実施する前に必ずチェックしておいてください。
フィルター清掃の一般的なステップは下記の通りです。
1.エアコンのカバーを開きフィルターを取り外す
取り外す前に掃除機である程度ホコリを吸い取ると、ホコリが舞うのを防げます。
2.掃除機でフィルターに付着したホコリを吸う
ホコリはフィルターの外側(オモテ面)についているので、外側から掃除機で汚れを吸い取ります。
3.浴室などで水洗いする
汚れがひどい場合は、水洗いします。水はフィルタの内側(ウラ面)から当ててください。
また、柔らかい歯ブラシなどを使って優しくこすり、フィルターを傷つけないようにしましょう。
4.陰干しによって完全に乾燥させる
天日干ししたりドライヤーで乾かしたりすると、フィルターが変形する恐れがあります。
必ず陰干しで乾かしてください。
フィルター掃除の頻度の目安は、自動掃除機能なしのエアコンで2週間に1度程度です。
エアコンの臭い取り対策2.エアコンのルーバーを掃除する
フィルターだけでなく、エアコンのルーバー(吹き出し口)からもカビの胞子が放出されます。ルーバーも以下のステップで掃除しましょう。
1.エアコンのコンセントを抜く
電源が入るとルーバーが動いたり、思わぬ事故につながるので、安全のためコンセントを抜きましょう。
2.ルーバーを手で開ける
電源を切っているので、手動で動かします。
3.薄めた中性洗剤をタオルにしみこませてから拭く
届かない部分は、定規にタオルを巻いなどして拭いてください。
きれいになったらコンセントを差し込み、しばらく送風運転します。
エアコンの臭い取り対策3.室内のホコリを掃除する
エアコンは室内の空気を取り込むため、室内が汚れているほどエアコン内部にホコリが蓄積されます。エアコンのにおいを消すには、じつは本体だけでなく、室内のホコリを掃除することも重要なのです。
効率的に掃除するには、「ホコリは水分に付着しやすい」という性質をうまく活用することがポイントです。ちぎった新聞紙を濡らし、床の上にまいてから掃き掃除をする方法がおすすめです。
また、掃除をするタイミングも重要です。人が動いているときはホコリは空気中に舞い上がるため、床を掃除しても効果が薄くなってしまいます。
朝起きたときや帰宅直後など、ホコリが床に蓄積される時間帯に掃除をするようにしましょう。
エアコンのにおいを和らげる、冷房16度運転法という裏技をご存じでしょうか。
窓を全開にして冷房16度で1時間運転すると、エアコンのにおいを和らげられるというものです。
効果が高かったことから、ネット上でうわさが広がるまでに至っています。
冷房16度運転法のメカニズム
冷房16度にして運転するだけでにおいが取れるなんて、にわかには信じがたいですが、どういう仕組みなのでしょうか。
エアコンのにおいの元である汚れは、エアコン内部の熱交換器やドレンパンに付着しています。
また、冷房や除湿機能を使うと、暖かい空気が冷やされることで結露し、エアコン内部に水が付着します。
これは、冷たい水を入れたコップに水滴がつくのと同じ原理です。
熱い空気と冷たい空気は、水分を持てる量が違います。
しかし冷たいコップに触れ、熱い空気が冷やされると……
冷たい空気に変わり、今まで持っていた水分が持てなくなります。
16度に設定して窓を開けておけば、エアコンはずっとフルパワーで稼働し、普段より多くの水が発生します。
つまり、熱交換器やドレンパンに付着しているにおい成分が、この大量の結露水に溶けて洗い流される、というわけです。
また窓を全開にすることで、空気中に漂うにおいも室外に排出されて効率が上がるとのこと。
フィルター清掃を行ってもにおいが取れないケースの最終手段として、知っておいて損はないでしょう。
ちなみに暖房運転では結露は発生しないので、冬場でこの方法を試しても効果はありません。
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